キモノ屋と洋服屋。

テーラーとしてアパレルのキャリアをスタートさせた頃だったと思うのですが、当時、店長より「これから“洋服屋”として生きていくんだったら、こういう柄も着なくちゃね・・・」と言われたような記憶があります。この“洋服屋”という言葉の響きがとても印象的で、それからアパレルメーカーに勤め、洋服屋として生きてきました。

2012年、浅草の着物レンタル事業の立ち上げに参画したことを皮切りに、現在僕は、着物に関係する仕事をしています。着物の仕事。昔から呉服屋という言葉はありますが、どうもこの言葉の響きが、正直僕には取っつき難いです。かつて感じた洋服屋という言葉の響きのように、僕の仕事は“キモノ屋”と言った方が良いような気がしています。

着る物のことを、着物とは言わず、洋服というようになった現代。着物を取り扱うというのは、キワモノに思われるような気がしますが、キワモノ屋では無く、キモノ屋です。夏の浴衣シーズンが終わった後、お客様に、いかに浴衣から着物をお召しになるようご案内できるか。今年は、キモノ屋としての真価が問われる年になりそうです。(藤木屋K)

画像・・・塩沢紬・本塩沢・夏塩沢の産地、新潟県塩沢にて

 

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